モニュメントバレー(Monument Valley)の魅力と見どころ──風景・体験・周辺スポット
モニュメントバレーは、ただの観光地ではない。
アリゾナ州とユタ州の州境に広がるこの大地には、地平線まで広がる壮大な風景、天空に突き立つ巨岩群、そして「アメリカ西部」という言葉が呼び覚ます静かで力強い感傷がある。──そのすべてが渾然一体となって、訪れる人の心を揺さぶる。
僕自身、何度足を運んでも、この土地の迫力と静けさには息を呑む。
雄大なのに孤高、寂しげなのにどこか温かい。そんな相反する魅力が同居していて、荒野そのものが “確固たる自我” を宿しているようにすら感じられるのだ。
この記事では、その魅力を数多くの写真とともにじっくり語っていきたい。
言葉を失うような風景、風に刻まれた大地の物語、そして西部劇や旅の記憶と重なる“色気”のある空気感。さらに、車・馬・徒歩、それぞれの手段で異なる表情を見せる巡り方の魅力についても紹介していく。
読み終えたあとに「いつか自分もここに立ってみたい」と思ってもらえたら、これ以上うれしいことはない。モニュメントバレーは、その思いに十分すぎるほど応えてくれる場所だからだ。
少し長い記事になるが、コーヒー片手に、荒野の風を感じるような気持ちで、ゆったりと読み進めていただければ幸いだ。

澄んだ空の青と、大地の赤、そしてCly Butteの岩肌。光と影がその狭間を彩り、三色の調和が荒野に刻まれる。(撮影:筆者)
モニュメントバレーとは?
モニュメントバレー(Monument Valley)は、アメリカ西部を象徴する絶景のひとつで、アリゾナ州とユタ州の州境に位置する「モニュメントバレー・ナバホ・トライバル・パーク(Monument Valley Navajo Tribal Park)」と呼ばれる保護地域にあたる。
国立公園ではなく、ナバホ族(Navajo Nation)が管理しているため、独自の文化や歴史の気配が色濃く残っているのも特徴だ。
観光の拠点となる町は、アリゾナ州のケイエンタ(Kayenta)やユタ州のブラフ(Bluff)、メキシカン・ハット(Mexican Hat)。ラスベガスやフェニックスからは車で6〜7時間ほど、モアブ(Moab, UT)からは約3時間で到着できる。
アクセスには少し時間がかかるが、その道のり自体が旅の醍醐味でもある。
僕自身は、フェニックスから、セドナやグランドキャニオンを経由して北上し、この地にたどり着くルートが特に好きだ。赤い岩の渓谷や世界的な絶景を順に通り抜けながら走ると、まるで「西部を縦断していく」ような感覚に包まれる。
巨岩(ビュート)が立ち並ぶ光景はあまりにも有名で、映画『駅馬車(Stagecoach)』や『フォレスト・ガンプ(Forrest Gump)』をはじめ、数多くの西部劇やロードムービーの舞台にもなってきた。
まさに「スクリーンに映し出されたアメリカ西部の心象風景」が、現実の大地にそのまま横たわっているのである。

モニュメントバレーを象徴する巨岩群。アリゾナ州とユタ州の州境に広がる大地に、ナバホ族の聖地としての歴史と“アメリカ西部”のイメージが重なる。(撮影:筆者)
荒野が語りかけるもの
モニュメントバレーの魅力は、まず何よりも、荒野の静けさと対照的に立ち上がる巨岩の迫力にある。
だが、それだけではない。自然の造形が語る声、人々の歴史が刻んだ痕跡、そしてアメリカ西部を象徴する空気が重なり合うことで、この荒野はさらに深い魅力を放っている。
以下では、そうした側面を追いながら、荒野が伝えようとする声に耳を澄ませていく。
圧倒される風景
モニュメントバレーの魅力を語るとき、まず何よりも、その風景そのものが放つ圧倒的な存在感に触れなければならない。
公園の入口を抜けると、目の前に立ちはだかるのは、三つの巨大なビュート。
赤茶色の巨岩が、何もない荒野のただ中に仁王立ちしている姿は、あまりに非日常的で、思わず言葉を失う。静まり返った大地に、巨大な塊がただ「在る」だけなのに、そこから放たれる迫力は計り知れない。
そして巨岩の迫力に加え、この地を包む静けさそのものが、強い存在感を放っている。“大いなる沈黙” が場を支配し、その静けさにさえ、心が包み込まれるように圧倒される。

三つのビュートが荒野にそびえ立ち、迫力と静けさが同時に広がる光景。(撮影:筆者)

手を掲げるようなイースト・ミトンと、堂々と構えるメリック。モニュメントバレーを代表する二つの巨岩が、赤土の大地に静かにそびえる。(撮影:筆者)

“Merrick Butte”の堂々たる姿。赤茶けた大地に点のように映る左下のハイカーの姿が、その圧倒的なスケールを際立たせている。(撮影:筆者)
さらに奥へ進むと、岩は単なる山ではなく、まるで自然がつくり出した巨大な彫刻群のように姿を変えていく。天を突く細長い柱が「トーテムポール」のように立ち並び、どっしりとした岩壁は摩天楼のごとく並び立つ。
青く澄んだ空と赤い大地、その間を一本の未舗装の道が走る光景は、あまりにシンプルであるがゆえに、強烈なコントラストを刻み込んでくる。
その異様な光景に身を置いていると、自分がどこか遠い惑星に降り立ったかのような錯覚さえ覚える。
現実感を超えた風景に全身が包まれ、ただ立ち尽くし、時間の感覚さえ忘れてしまうのだ。

空を切り裂くかのように立ち並ぶ岩壁群。まさに大地の摩天楼(撮影:筆者)

モニュメントバレー奥地にそびえる「トーテムポール」。自然が刻んだ彫刻のように天を突き立つ姿が圧巻。(撮影:筆者)

スリー・シスターズが静かに見守る、赤土の大地と抜けるような青空。その対比が、荒野の静けさをより深く際立たせる。余分を削ぎ落とした骨格だけの風景画のようであり、同時に色彩の温度差を表現した抽象画のようにも見えてくる。(撮影:筆者)

澄んだ空と赤い大地、その狭間を歩く犬と停められた車。シンプルで鮮明なコントラストが、異空間のような雰囲気を生み出している。(撮影:筆者)
自然と人が刻んだ大地
モニュメントバレーの地形は、何千万年という気の遠くなるような時間をかけて、風と水に削られながら形づくられてきた。
かつてこの一帯には、川が運んできた砂や泥、風に吹かれた砂が何層にも重なり、広大で平らな台地が広がっていた。
その大地がやがてゆっくりと持ち上がり、乾いた高原のような姿へと変わると、風や雨が静かにその表面を刻みはじめる。高くなった土地は、風が吹き抜け、水が流れ落ちる場所となり、柔らかい層は少しずつ削られていった。
そして固い岩だけが残され、やがてビュートやメサと呼ばれる奇岩となった。
目の前に立ち現れるその姿は、自然が彫刻刀を手に取り、果てしない時間をかけて大地に刻み込んだ作品そのもののように感じられる。

風と雨が大地を削り、柔らかな層は失われた。残されたのは、キャップストーンに守られた固い岩──メリック・ビュート(撮影:筆者)
そして、この大地には、はるか昔から人々の営みがあった。
古代の先住民が岩に絵を刻み、やがてナバホの人々が羊を放ち、わずかな水を頼りに畑を耕しながら暮らしてきた。かつて彼らはこの地から追われる苦難も経験したが、いま再びここに根を下ろし、谷と共に静かに生きている。
その暮らしは、モニュメントバレーの風景の中に、今も確かに息づいているのだ。
モニュメントバレーは「自然が刻んだ造形」と「人の営みの記憶」が折り重なる場所だ。
そこへ向かう道中に目にする生活の気配も含めて、この土地全体に静かに息づく “時間の層” を感じ取ることができる。

モニュメントバレーの赤土の大地で、羊の群れが草を食む。ナバホの人々の暮らしは、この荒野の中で静かに受け継がれている。(撮影:筆者)
アメリカ西部の色気──心象風景の中に立つ
モニュメントバレーの風景は確かに圧倒的だが、それだけなら近隣の国立公園なども負けてはいない。
アーチーズ国立公園のアーチ状の奇岩や、ブライスキャニオン国立公園の林立する尖塔群、セドナの赤い岩山のシルエット──いずれも自然の造形美としては極めて “芸術的” でインパクトがあり、見る者の目を奪う。
だが、モニュメントバレーが心に残るのは、純粋な風景の見た目だけではない。
そこには、アメリカ西部を象徴する“色気”のような空気が、深く静かにしみ込んでいるのだ。
砂ぼこりが舞う乾いた大地と、馬にまたがった流れ者。孤高にそびえる巨大なビュート。その足元には、枯れた草木と、風に転がるタンブルウィード──どこかで見たような物語の光景が、現実の風景に重なる。
他の国立公園が持つ明るく開放的な高揚感ではない。
モニュメントバレーの空気はもっと静かで、乾いていて、寂寥感すら漂っている。広大な空と大地に包まれて、なにか昔の記憶をたぐるような感傷が、じわじわと胸の奥を満たしていく。
ナバホ文化の味わい、荒涼とした西部劇の背景、そこに描かれた開拓時代の人々の営み──そうしたアメリカ西部の記憶が、この場所の風に溶け込んでいる。
モニュメントバレーに何度訪れても、その “風の中の記憶” は、変わらず心を揺さぶってくる。

乾いた大地に根を張るユッカやセージ、その先にそびえる三つのビュート。映画や物語の記憶と重なる“西部の色気”が漂う。(撮影:筆者)

ジョン・フォード・ポイントからの眺め。赤土の断崖に立つ騎馬の姿は、“遥かなる大地”の郷愁を呼び起こす。(撮影:筆者)

夕陽に照らされて舞い上がる砂塵が、西部劇の記憶を呼び覚ます。(撮影:筆者)
また、この地には、広大な大地からじわじわとにじみ出てくる “荒涼とした手触り” のようなものがある。
世界的な観光地でありながら、人里離れた空気感と、荒削りな風情が色濃く残っていて、その乾いた肌触りが、風景にもうひとつの陰影を与えている。
土地そのものが、どこか厳しく、どこか不愛想なのだ。
雄大で穏やかに広がっているのに、近づきすぎると少しだけ突き放されるような──そんな無骨で孤高な魅力がある。
ビュートや谷だけでなく、その遥か先にまで続く地平線、風に削られた岩肌、ぽつりぽつりと点在する住居跡──そのすべてが、「手つかずのまま取り残された大地」の佇まいを静かに支えている。
こうした風景と気配がひとつとなって、この土地全体が、アメリカという国を象徴するかのような空気で満たされている。
そこには、美しい造形を超えて、アメリカがまとう自由と力強さ、荒涼とした厳しさ、そして静かな孤独の影が、確かに息づいている。
目を細めて空を見上げ、乾いた空気に身をまかせる──そんな時間が似合う場所。
モニュメントバレーには、風景をただ “見る” だけでは終わらない、荒野の空気に感傷的に浸るための大いなる余白があるのだ。

乾いた風が吹き抜ける荒野。奥にそびえるビュートへ向かい、孤独な放浪者が旅立っていく光景が目に浮かぶ。(撮影:筆者)

重たい雲に覆われた空の下、赤いビュートが孤高に立つ。雄大でありながら、どこか突き放すような“荒涼の気配”が漂っている。(撮影:筆者)

どこまでも広がるモニュメントバレーの赤土の大地。荒涼としながらも自由な空気をまとい、訪れる者を大いなる静けさで包み込む。(撮影:筆者)
三つの巡り方──車、馬、徒歩
モニュメントバレーの魅力を、ただ眺めるだけでなく、実際に“肌で感じる”ための手段は、主に三つある。
車で風を切りながら走ること。馬に揺られながら荒野を見渡すこと。そして、自分の足で歩き、大地の感触を確かめること。
それぞれに異なる体感と風景があり、どの方法にもこの地ならではの魅力がある。
ここでは、その三つの巡り方を、写真とともにひとつずつ辿っていきたい。
車で巡るビュートの回廊
モニュメントバレーを巡る方法として、最も基本かつ広くおすすめされているのが、車での周遊ルート──バレードライブだ。
公園のゲートを通過すると、まず案内所で簡単な地図が手渡される。
この地図には、主要なビューポイントが順に記されており、それに沿って進めば、おおよそ2〜3時間で一巡できる。
ルートは未舗装ながらしっかり整備されており、一般車両でも問題なく通行できる。
ただし、場所によっては砂埃が舞い、車体が跳ねるほどのでこぼこ道もあるため、スピードは控えめに、じっくり進むことをおすすめしたい。モニュメントバレーの空気に、そもそも急ぐという概念は似合わない。
最初に現れるのは、三大ビュート(ミトン・ビュートなど)。その後、ジョン・フォード・ポイント(John Ford’s Point)やスリーシスターズ(Three Sisters)など、映画のワンシーンのような景観が次々と姿を現す。
ポイントごとに車を止めては、岩の造形をじっくり眺め、写真を撮り、乾いた風の中に立つ。
赤土の大地が広がる荒野の静けさと、天空にそびえる奇岩群の存在感。走るたびに見えてくるその風景は、どこかで見たようでいて、確かにここにしかない。
時間の流れが遅くなったような錯覚の中で、ひとつひとつの景色が心にじわりと刻まれていく。

ジョン・フォード・ポイントから見下ろすビュートの回廊。赤土の道を走る車の小ささが、ビュートの規格外の大きさを物語る。眺めているうちに、無性にこの非日常の空間を走り抜けたくなる。(撮影:筆者)

未舗装の一本道が、スリーシスターズへと誘う。ハンドルを握りながら進むその瞬間、ロードムービーの一場面のような旅情が広がる。(撮影:筆者)

赤土の大地に立つ一本の岩柱と黄色いジープ。車で巡る旅だからこそ、モニュメントバレーの巨大さを肌で感じられる。(撮影:筆者)
馬の背に揺られながら、荒野をゆく
モニュメントバレーを味わう方法として、ナバホの人々が案内してくれる乗馬ツアーに参加するのもおすすめだ。
公園内を車で巡る途中、いくつかの拠点に馬屋があり、そこで申し込めば誰でも参加できる。
ツアーといっても、大人数で移動するわけではなく、ガイドとともに少人数で回ることが多く、専属的に案内してもらえる感覚が強い。
馬で進む道は、車道とはまったく異なる。ビュートの真下に広がる瓦礫の斜面を抜けたり、車では入り込めない谷間をゆったりと歩いたりと、馬だからこそ近づける風景が現れる。
馬のリズムに身を預けながら、荒野を静かに進んでいく時間は、どこか西部劇の一場面に紛れ込んだような感覚を呼び起こしてくれる。

巨大なビュートを背に、たたずむ馬たち。馬の背に揺られてこそ味わえる、荒野の時間はここからはじまる。(撮影:筆者)

馬上からの風景。モニュメントバレーの時間は、ゆったりと流れていく。(撮影:筆者)

広大な平原を、馬の歩みに合わせて進む。大地の静けさに包まれる時間が流れる。(撮影:筆者)

ごつごつとした岩場を慎重に下る。馬とともに進むことで、荒野の起伏が身体に迫ってくる。(撮影:筆者)
なお、乗馬ツアーは常に運営されているわけではなく、現地の都合でガイドが不在のこともある。必ずしも希望どおりに参加できるとは限らないのだ。
だが、自然と人とが緩やかに共存するこの土地では、そうした“予測の効かなさ”さえも旅の一部として受け入れたい。
とはいえ、どうしても乗馬体験を確実にしたい場合は、事前に予約が可能なツアーを利用するのがおすすめだ。以下のような情報を活用してほしい。
※公式のガイドツアー業者一覧はこちら → Navajo Nation Parks & Recreation
足元の砂を感じながら、大地を踏みしめる
車でも馬でもたどりつけない場所を、自らの足で進むという体験には、特別な心地良さがある。
モニュメントバレーでは、The View Hotel(ザ・ビューホテル)周辺から始まる軽いハイキングトレイルも整備されており、案内所で手渡される地図には「Wildcat Trail」と「Lee Cly Trail」の二つのルートが記されている。
『地球の歩き方 アメリカの国立公園』によると、その他にも「Mesa Rim Trail」というハイキングルートもあるらしい。
僕が歩いたのは、Wildcat Trail。
このコースは、ビジターセンターやホテル近くから出発し、あの象徴的な「West Mitten Butte」をぐるりと一周する短距離トレイルだ。
荒野に足を踏み入れると、乾いた砂粒が足裏を包み、草や灌木・倒木の匂いが風に乗って漂ってくる。まるで流れ者になったような気分で、赤茶けた大地を踏みしめる。
馬にまたがっていた西部劇の主人公たちが、ときにはひとりで静かに荒野をさすらう――そんなシーンの数々が思い浮かぶ。
道すがら見える景色は絶えず変わり、視線を替えるたびに岩山の表情が揺らいでいく。西部の “色気” が身体にしみ込んでくる貴重な体験だ。

足跡が続く赤土の道。その先に立つ“ミトン”へ、歩を進めながら荒野の鼓動を感じる。(撮影:筆者)

トレイルの分岐に立ち現れるWest Mitten Butte。角度が変わるごとに、岩山の表情は新しい姿を見せる。(撮影:筆者)

象徴的な“West Mitten Butte”を間近に望む。光の加減によって岩肌が渋く浮かび上がり、ハイキングならではの迫力を体感できる。(撮影:筆者)

遠くにそびえるビュート群を見据えながら進む。歩くごとに広がる景色のスケールが変わり、荒野を歩くことの醍醐味が全身にしみ込んでくる。(撮影:筆者)

倒木と乾いた樹木のシルエットが、西部の厳しい自然を物語る。静かに立つWest Mitten Butteと響き合い、時の流れを刻んでいる。(撮影:筆者)
ザ・ビューホテルと周辺スポットから見る景色
モニュメントバレーの中心を歩き、馬に揺られ、車で巡ったあとには、ザ・ビューホテル(The View Hotel)の窓からの静かな眺めや、周囲に点在する風景を味わいたい。
それらは旅を締めくくる余韻となり、荒野の記憶をより深く刻んでくれるだろう。
The View Hotelからの風景
モニュメントバレーの象徴的な景観を、もっとも間近に、そして静かに味わえるのが「The View Hotel」だ。
このホテルは、ナバホ族によって運営される唯一の宿泊施設で、モニュメントバレー・ナバホ・トライバル・パーク内に位置している。客室数は比較的少なく、事前予約が必須とされる人気の宿だ。公式サイト(The View Hotel)や『地球の歩き方 アメリカの国立公園』でも、詳細情報を確認できる。
ホテル名の通り、客室やテラス、ロビーからは、まるで映画の一場面のようなビュート群を一望できる。宿泊しなくても、周辺の展望台やレストランから壮大な眺めを楽しむことができるのも魅力だ。
ここからは、ホテルから眺めた風景をいくつか紹介したい。

赤土の大地に溶け込む The View Hotel。客室棟は谷に面し、バルコニー越しにモニュメントバレーを望める造りだ。(撮影:筆者)

ホテルのテラスから広がる三大ビュートの眺め。(撮影:筆者)

レストランの窓辺から眺める三大ビュート。朝の光に浮かび上がる光景を、食事をしながら味わえる贅沢な時間。(撮影:筆者)

ホテルの売店の窓から広がるビュート群。買い物のひとときさえ、映画のワンシーンのような眺めに包まれる。(撮影:筆者)

客室ベランダから望むビュート。コーヒー片手にただ荒野を見つめる、その静かな時間こそが旅の醍醐味だ。(撮影:筆者)

部屋のベランダから迎える夜明け。東の空に昇る朝日が、ミトン・ビュートのシルエットを鮮烈に浮かび上がらせる。(撮影:筆者)
モニュメントバレー周辺のスポット
モニュメントバレーの周囲にも、立ち寄りたくなる名所や眺望ポイントが点在している。ここからは、訪れやすい周辺スポットをいくつか写真とともに紹介したい。

モニュメントバレー観光の拠点として知られるグールディングス・ロッジ(Goulding’s Lodge)。1930年代に交易所として始まり、今では宿泊施設やレストラン、博物館を備えた人気の滞在先だ。(撮影:筆者)

グールディングス・ロッジ(Goulding’s Lodge)から眺めるモニュメントバレー。少し離れた位置から見るビュート群は、また違った広がりと奥行きを感じさせる。(撮影:筆者)

フォレスト・ガンプ・ポイント(Forrest Gump Point)。映画『フォレスト・ガンプ』で主人公が走るのをやめたシーンの舞台として有名。モニュメントバレーを背景に伸びる一本道は、まさにアメリカ西部の象徴的な風景だ。(撮影:筆者)

巨大な岩が帽子のように岩山の上に載る奇岩・メキシカン・ハット(Mexican Hat)。ユタ州の小さな町の名の由来にもなっている。(撮影:筆者)

コロラド川支流のサンフアン川が大きく蛇行し、長い年月をかけて刻まれた大渓谷。ユタ州のグースネック州立公園(Goosenecks State Park)からは、川の流れが織りなす壮大な地形を一望できる。(撮影:筆者)

ユタ州ブラフ(Bluff)にある、双子の岩のふもとに建つツイン・ロックス・カフェ(Twin Rocks Cafe)。巨大な岩と並ぶ姿は圧巻!ナバホ族の料理やアメリカンフードを味わえるレストランで、旅行者の休憩スポットとしても人気だ。(撮影:筆者)
モニュメントバレーをもっと知るために
『地球の歩き方 アメリカの国立公園』(地球の歩き方編集室)
本記事では、モニュメントバレーの魅力や、パーク内の巡り方をメインに語ってきたが、より具体的な旅の計画を立てたい方には、『地球の歩き方 アメリカの国立公園』がおすすめだ。
モニュメントバレーへの行き方やツアー情報、周辺地図、パーク内の施設情報、シーズン・気候、宿泊施設、周辺の観光スポットなどの情報が書かれている。
当然、アメリカ全土の国立公園の情報が網羅されているため、特に、他の国立公園も巡る方にはぜひとも活用していただきたい一冊だ。
👉『地球の歩き方 アメリカの国立公園』(Amazonページ)
『地球の歩き方 アメリカ・ドライブ』(地球の歩き方編集室)
また、アメリカでレンタカーの旅を初めてする方には、『地球の歩き方 アメリカ・ドライブ』という本も紹介しておきたい。
アメリカ全土でのドライブ旅のモデルコースや、アメリカ渡航・ドライブに必要な手続きやノウハウ(※)が網羅されている。
※ パスポート、ESTA(電子渡航認証システム)、各種保険(海外旅行保険、レンタカーの保険)、出入国手続き、宿泊、国際免許証、レンタカー、トリプルAのロードサービス、交通ルール、給油方法、チップ、トラブル対処法、旅行英会話・英単語、など
👉『地球の歩き方 アメリカ・ドライブ』(Amazonページ)
【その他・参考情報】


夕陽に染まる三大ビュート(撮影:筆者)
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